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月と太陽7

2014/02/04 23:39
車は壮大な山を見ながら走り続ける

初めて彼と逢った時もここを走った
あれからもう1年半以上も経つんだ

彼はまた触れるように促す
(スボンが)苦しい、なんて言いながら

ふと彼が言う
「どうしてこうなっちゃったんだろうな」

彼の言わんとする所は
こんなに深入りしてしまった自分が
信じられないというようなことだった

私は初めて逢った時からもうそうだったけど
彼はどこか引いてたように感じてた

それなのに
逢う回数は減ってしまったとはいえ
毎日言葉を交わし
嘘をついてでも逢おうとする
逢えば楽しくて
心の隙間は埋まる

彼がそこまで思うようになるなんて
私のほうが驚いているのに

私は一言だけこういった
「それは私のセリフ」

そうだな、と笑いながら彼が言った

やがてお昼が近くなったから何か食べようってことになり
さすがにまだ昨日のお酒が残ってるから
蕎麦にすることにした

私が携帯でお店を探していると
彼がそれを遮る

「せっかくなんだから景色を楽しめ」

それもそうだよねと思うけれど
結局なかなか見つからず
やっぱり携帯に頼ることになった

訪れたお店は国道から外れたところにあり
自宅を改造したようなお店だった

以前も二人でお蕎麦を食べたけれど
そのときよりも格段においしいと感じた

よかったねって言いながら
にこにこしながら食べる

ふと気が付くと
もう1時を過ぎている

夕方まで残された時間はもうあまりない

まだ足りないのに
もっと繋がりたいのに