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2009/12/20 00:29
電話で
弦影に促されるままに
自らを責めて

いつもは日常の中では
そこから切り離せないのに

そんなことも考えられなくなるくらい
与えられる快楽に溺れた

いつも私を監視する
もうひとりの私が消えたとき
私は泣き出してしまった


弦影は驚きもせず
「泣け」と言ってくれる


何度こういうことがあっただろう


初めて私が電話で泣いたときも
泣くな、ではなく
泣け、と言った



なぜ泣きたくなるのか
よくわからない

頭が意識する前に
涙がこみ上げてきてしまう



逢瀬のときもいつも泣いている
絶頂に達したあとに
泣いてしまう

そんな私を
強く抱きしめて
もっと泣け、全部出してしまえと言う


ひとしきり泣いたあとは
力が抜けたようになる
心が柔らかくなっているのを感じる


そこに名前を呼ぶ声がしみ込んでいく



そうやって
今までの人生で溜め込んできた涙の代わりに
弦影の愛が満ちていく